社会保険労務士事務所サポートオフィスさとう|働き方改革とは

働き方改革とは

働き方改革とは

「働き方改革」は、「一億総活躍社会」実現に向けた政府の重要政策のひとつです。 一部の大企業だけでなく中小企業を含むすべての企業に関わる改正法もスタートしました。


働き方改革の背景:労働力不足の深刻な問題

日本の労働力不足は、久しく問題となっておりますが、国をあげてメスを入れるまで深刻となっています。


厚生労働省「日本の将来推計人口」

「日本の将来推計人口(平成29年推計)の概要」厚生労働省 日本の人口は近年減少局面を迎えている。2065年には総人口が9000万人を割り込み、高齢化率は38%台の水準になると推計されている
[出典元] 「日本の将来推計人口(平成29年推計)の概要」厚生労働省,平成29年7月, https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000173087.pdf,(参照2019/08/01)


労働力の主力となる生産年齢人口(15~64歳)が想像以上のペースで減少しています。
この労働力不足を解消させる為、誰もが働きやすい社会を作り、働き手を増やし、出生率を上昇させ、 労働生産性を向上させる必要があります。これを実施させようとする政策が「働き方改革」です。

働き方改革関連法案が施行

働き方改革実現進会議が提出した「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律 (働き方改革関連法)」が2018年6月29日に可決・成立し、2019年4月から施行されました。 この法律は、「長時間労働の是正」、「正規・非正規の不合理な処遇差の解消」、 「多様な働き方の実現」という3つが柱になっています。

長時間労働の是正
正規・非正規の不合理な処遇差の解消
多様な働き方の実現

これらの3つの柱は、

深く根付いた「日本的雇用システムの弊害」を見直す改革です

  


  

働き方改革関連法案の主な項目とスケジュール

年次有給休暇の年5日取得義務

大企業 
 2019年4月~ 
スタートしました

中小企業
 2019年4月~ 
スタートしました

年次有給休暇付与日数が10日以上のすべての労働者に対して
毎年5日の年次有給休暇を確実に取得させる義務があります。

さらに、労働者ごとに年次有給休暇管理簿を作成し、3年間保存しなければなりません。

 

 

労働時間把握義務

大企業 
 2019年4月~ 
スタートしました

中小企業
 2019年4月~ 
スタートしました

「客観的方法による労働時間の把握」が義務化され、
管理職を含めた労働時間の把握が義務となります。

「出勤簿に押印するだけ」
「管理監督者は残業代は関係ないので労働時間は把握しない」
という従来の曖昧な管理はできなくなります。

 

 

長時間労働の是正

大企業 
 2019年4月~ 
スタートしました

中小企業
 2020年4月~ 
スタートしました

  ※建設事業・自動車運転の業務・医師は規制対象外で、改正施行5年を目処に適用予定

時間外労働の上限規制が導入されます。

残業時間の上限は、原則として月45時間・年360時間
臨時的な特別の事情がなければこれを超えることはできません。

臨時的な特別な事情がある場合でも、以下を超えることはできません。
 年720時間以内
 月100未満(休日労働を含む)
 複数月平均80時間以内(休日労働を含む)

 原則である月45時間を超えることができるのは、年間6回まで

違反した場合には、罰則(6か月以下の懲役、または30万円以下の罰金)が科されるおそれがあります。

 

 

同一労働同一賃金

派  遣
 2020年4月~ 
スタートしました
※派遣元・派遣先の企業の規模に関わりなし
大 企 業
 2020年4月~ 
スタートしました

中小企業
 2021年4月~ 

正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間の不合理な待遇差が禁止されます

同じ職場で同じ仕事をする正社員とパート・派遣・有期雇用契約労働者に対して待遇や賃金格差をなくすという事です

【1】不合理な待遇差をなくすための規定の整備を行わなければなりません
同一企業内において、正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間で、基本給や賞与などの個々の待遇ごとに、不合理な待遇差を設けることが禁止されます。

【2】労働者に対する待遇に関する説明が義務となります
非正規雇用労働者は、「正社員との待遇差の内容や理由」など、自身の待遇について説明を求めることができるようになります。 事業主は、非正規雇用労働者から求めがあった場合は、説明をしなければなりません。

 

 

フレックスタイム制の見直し

大企業 
 2019年4月~ 
スタートしました

中小企業
 2019年4月~ 
スタートしました

フレックスタイム制の清算期間の上限が1か月から3か月に延長

現行のフレックスタイム制では、清算期間の上限が1か月とされているため、 1か月を超える期間についての労働時間の調整ができない(月をまたいで調整ができない)課題がありました。

「清算期間」を最長3か月に延長し、より柔軟な働き方を可能とします。

利便性が高まる反面、1か月の労働時間が長くなり過ぎて、労働者が健康を害するリスクがあるため、 清算期間を従来の1ヶ月を超えて設けることにした場合は、「協定の届出義務化」と「月の労働時間の上限の設定」が必要となります。

「協定の届出義務化」:1か月を超える清算期間を定めるフレックスタイム制の労使協定を労働基準監督署長へ届け出なければなりません。

「月の労働時間の上限の設定」:労働時間が清算期間の各月で週平均50時間に収めるように規定されています。

 

 

長時間労働者の医師面接指導の見直し

大企業 
 2019年4月~ 
スタートしました

中小企業
 2019年4月~ 
スタートしました

長時間労働者の医師面接指導の時間外労働を月100時間から月80時間に引き下げ

労働者の健康障害リスクを予防するため、長時間労働により疲労が蓄積している労働者には、医師による面接指導が義務となっています。 医師による面接指導では、問診その他の方法により心身の状況を把握し、これに応じて必要な指導を行います。
長時間労働者に対する面接指導の実施義務要件が月100時間から月80時間に引き下げられました。

 

 

月60時間超の時間外労働の割増率引き上げ

大企業 
 -
中小企業
 2023年4月~ 

月60時間超の時間外労働に係る割増賃金を50%以上となります

現行では、1か月間で60時間を超える時間外労働が発生した場合、その超えた分の時間外労働については法定割増賃金率が50%以上となっています。
中小企業に対しては50%以上への引き上げが猶予され、60時間を超える分の時間外労働の法定割増賃金率も25%以上に据え置かれていました。 しかし中小企業でも法定割増賃金率が50%以上になります。

 

 

限度基準適用除外見直し

大企業 
 2024年4月~ 
中小企業
 2024年4月~ 

自動車運転の業務、建設事業、医師等時間外労働の限度基準適用除外を見直します。

「長時間労働の是正」で除外されていた業務についても、2024年までに見直しとなります。

 

 

勤務間インターバル(努力義務)

大企業 
 2019年4月~ 
スタートしました

中小企業
 2019年4月~ 
スタートしました

前日の終業時刻と翌日の始業時刻の間に一定時間の休憩確保の導入が努力義務化されます。

労働者の休養時間を確保すべく、前日の終業時刻から翌日の始業時刻までの時間を一定程度あけるようにする、という労働者への配慮のための制度です。
努力義務ということで、「努力すること」が義務づけられていますが、対応を怠る場合、義務違反によって被害を受けた第三者から損害賠償請求を受けたり、 監督官庁から行政指導を受けたりする可能性があります。

 

 

働き方改革支援サービス。多くの改正法がスタートしているうえに、準備を行わなければ、次の改正法のスタートに間に合わない項目もあります。何を優先して着手するか。限られた条件の中で解決方法を見つけていきませんか。
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